「何かを勉強したいけど、何を学べばいいのか分からない」その気持ちのまま、学ぶことを決めてしまうと、自分に必要のないことを学んでしまったり、楽しくないことを始めてしまったりするかもしれません。
せっかく時間を使って学ぶのですから、数ある中でも今の自分に必要なものや、できれば自分がわくわくするものを学びたいものです。
この記事では、今の自分に合った学びを見つける方法を見ていきましょう。そして実際にやってみながら、具体的な手順やポイントを紹介します。
そもそも大人に勉強は必要?
「大人になっても勉強って必要?」と思う人もいるかもしれません。私は「勉強しておいた方がいい」と思います。
毎日少しずつでも勉強をすれば、新しい知識やスキルは身についていくでしょう。たとえすぐに効果が無かったとしても、5年や10年といった長期で考えると大きな資産になります。勉強は将来の自分への投資にもなるのです。
勉強をしなければ、そういった投資をしないことになります。勉強をして少しずつ成長していかなかったならば、将来的に大きな違いが出てくるでしょう。
どんな風に学ぶものを選ぶか?
せっかく学ぶのだから、自分に合った「学ぶもの」を見つけましょう。「なんでもいいから学びたい」という気持ちだと、長続きさせるのは難しいものです。自分にあったものを見つければ、自分の成長にプラスになります。さらに、目標を持って向き合えるのでモチベーションも維持しやすく、挫折もしにくくなります。
なりたい自分になる、困り事を改善する、学ぶものを選ぶ切り口はいくつかあります。ここでは2つの切り口で、学ぶものを選ぶ方法を紹介します。
「悩み」や「困りごと」を改善する
1つ目の切り口は「勉強して、悩みや困り事を改善する」です。仕事や日常生活の中で、うまくいかずに困ったことはありませんか?それを探して、「こうなりたい!そのために勉強しよう!」を見つけます。具体的には、次のステップで学びを見つけていきます。
- 仕事や日常生活でつまづいたこと、困ったことを書き出す
- 状態を改善するために必要な学びを「行動」として考える
つまづいたこと・困りごとを書き出す
実際に、つまづいたこと・困り事から、自分に合った学びを考える方法をやってみました。まずは、私が仕事の中でつまづいたことを思いつくままに複数書き出してみました。
仕事でつまづいたことを思い出すと落ち込んだりもしますが、その分「スキルアップして、成長してやる!」とやる気もみなぎってきます。
- 執筆のスピードが遅くて量産できない
- 専門的な分野の記事を書くことが多いが知識が足りない
- ライターとしてのブランディングが弱い
- 自己評価が低く、ライティングに自信が持てない など
改善するにはどうすればいいかを考える
つまづいたことや困り事を書き出したら、改善するために何をすればいいのかを考えます。
私の場合、2の「専門的な分野の記事を書くことが多いが知識が足りない」を改善すれば、他の悩みも連動して改善していくのではないか?と考えました。そのため、勉強をして改善する問題を2に絞って「改善点」を考え、何をすればいいのか?という「行動」を書き出しました。
- 困り事:専門的な分野(ビジネス)の記事を書くことが多いが知識が足りない
- 改善点:専門的な内容の記事を書くには、その分野について深く理解し、正確な表現を使う必要がある。
- 行動:ビジネスの知識を強化するために、専門書籍を読んだりスクールに通うなどして、半年後までに必要な知識を身につける。
1か月後までに、専門書籍『〇〇〇』を読んで、基礎知識を身につける。
その後、オンライン動画スクール「◇◇◇」に登録して、幅広い知識や最新情報の習得を習慣化する。
仕事上での困り事を改善するには、「行動」に書かれたことをやっていけば良いでしょう。これで、私がどんな学びをすればいいかが分かりました。
私の場合は、2をメインに改善すれば、他のつまづきも改善するだろうと考えました。ただ、人によっては複数のつまづきを改善することになる人もいると思います。その場合は、優先順位をつけて改善していくことが大切です。
全く違う複数の勉強を一度にやると、二頭追う者は一頭も得ずになくなってしまうかもしれません。まずすぐにでも改善したいことはどれか?を考えて、急務なものから手を付けていくといいでしょう。
「なりたい姿」を目指す
2つ目の切り口は「なりたい姿を目指すための学びを考える」です。「いつかはこんな自分になりたい」「将来はこうやって過ごしたい!」を思い浮かべて、今の自分とのギャップから、今学ぶべきことを考える方法です。具体的には、次のステップで学びを見つけていきます。
- 3年~10年後になりたい姿を考える
- 達成するまでの細かい目標(中間地点)を考える
- 目的・目標を達成するための学び方を考える
将来「なりたい姿」を考える
まずは、将来なりたい姿を思い浮かべて、思いつくままに書き出してみました。
- 英語で記事が書けるWebライター
- 取材・インタビュースキルが高いライター
- ライティングだけでなく動画やSNS発信スキルもある人材 など
私は、いろんな形で情報発信ができる人材になりたいと考えています。そのため、将来なりたい姿を書き出すと似通ってくるかなと思っていましたが、英語・取材・動画・SNSなど、学びたいことはばらばらになりました。
すべてを一気に学ぶと、学ぶことが多くて自分の学習できる時間を越えてしまうと思ったので、とくにできるようになりたいと考えている「英語で記事が書けるWebライター」に絞ることにしました。
このように多くの姿を書き出しても、全てを叶えようとするのではなく、1つに絞るといいでしょう。勉強できる時間ややる気には限界があります。複数を同時に学ぶと散漫になってしまって、身につかずに終わってしまうこともあります。叶えたいことが複数ある場合は、順番にやっていくのがおすすめです。
「なりたい姿」から学びを考える
なりたい姿を考えたら、逆算して学ぶことを考えていきます。ここで重要なのが、「何年後になりたい姿なのか?」を決めておくこと。いつまでになりたいのか?を決めて、具体的になにをどのくらい勉強するのかを決めていきます。私は「5年後には英語で記事が書けるようになりたい!」としました。
なりたい姿を決めたら、細かい目標を決めていきます。半年ごとに、どういう姿になりたいのか?なにができるようになると目標達成なのか?を決めて行きます。そして、そのために何を学べばいいのかを考えていきます。
- なりたい姿:5年後には英語で記事が書けるようになりたい!
- 半年後の目標:英語で短い記事を書くことができ、英語の記事を読んで基本的な構成を理解できるようになる。
- 1年後の目標:100単語くらいの長い記事やエッセイを英語で書けるようになり、構成を考えて書けるようになる。
- 学び方:英語で簡単な文章を書いていく。
英語で簡単な記事を書くことに挑戦する。最初は短い記事やブログを英語で書いて、段階的に内容を増やしていく。
これで、なりたい姿になるために何を学べばいいかが分かりました。細かい目標があるのでモチベーションも維持しやすくて、勉強も続けられそうです。
挫折せずに学びきるには?
挫折しないためにも、注意しておきたいことがあります。ここでは、勉強に挫折しないために押さえておきたいポイントを紹介します。
今の自分がワクワクできることを学ぶ
何かを学ぶということは、意外と大変なことでもあります。とくに社会人は仕事をしながらスキマの時間を活用しつつ学ぶことになるので、自分がワクワクできるようなことでないと、長続きさせることは大変です。
ただ必要だから学ぶのではなく、「これができるようになったら、仕事の幅も広がって、やりたかったことができそうだ!」と、できるだけ自分がわくわくできることを選びましょう。
今の自分に必要なものを学ぶ
「将来的に必要になるかもしれないから」という理由で選ばないようにしましょう。「将来的に必要」は意外と必要でなくなってしまうかもしれません。そうなると、せっかく学んだ意味がなくなってしまいます。
また、今の自分に必要ないものだと、意外とモチベーションが維持しづらく、やっていて辛く感じてしまうこともあります。
遠い先のことは一旦置いておきましょう。そして、今の自分に関係があることで、今の自分が必要だと思えたものを選ぶようにしましょう。
自分に合った目標設定をする
全く英語ができないのに「来月にはTOEICで満点取れるようになる!」というのは現実性がありません。自分に合った目標設定をしないと「どうせやってもできないし」と、無意識のうちに目標達成を目指さなくなります。そうなると、自然と挫折してしまうでしょう。
せっかく学ぶのなら、しっかりとスキルを身につけたいものです。そのためにも、自分に合った目標設定をして、少しずつ達成していけるよう学んで行きましょう。
勉強時間を把握する
「今の生活でどのくらいの時間を勉強に充てられるのか?」を把握しておきましょう。どんなに立派な目標を立てたとしても、今の生活で学びきれないなら、意味がありません。
まずは、どの時間を勉強に充てるのかを考えてみましょう。朝活、通勤時間、帰宅後や寝る前、休日など、勉強に充てられそうな時間は意外とたくさんあるでしょう。それらの中から、どの時間を勉強時間にするのか?その時間はどのくらいあり、1日や1週間でどのくらい勉強を進められそうかを把握しましょう。
把握した時間・量以上に勉強しようと思うと、今ある何かを削る必要があります。ただ、無理をすると長続きしにくくなるので要注意です。また、学ぶ時間を固定化すると、勉強が習慣化しやすくなるでしょう。
勉強時間をどれだけ確保できるか?その時間でどのくらい学んで成長できるか?を考えて、計画を立てることが大切です。
誰かから学ぶ
独学で学ぶのもいいですが、誰かに習えば、効率的に学んでいけます。
例えば、オンラインスクールを利用すれば、分からないことでつまづいても、先生に質問して、疑問を解決できるでしょう。さらに、先生に相談すれば、経験を踏まえた話が聞けて、より成長できるかもしれません。
独学の場合は、分からないことがあっても質問・相談ができません。自分でテキストを読むなどして解決させなければならず、時には間違ったことを覚えてしまうかもしれません。そうなると、後々覚え直さないといけない事態になることもあります。
また、経験や現場を踏まえた話を聞く機会もありません。業界や仲間とのコネクションを作って、情報交換をする機会もなかなか作れないでしょう。自分のペースと気分で学べるので、ついついさぼってしまう……なんてこともあるかもしれません。
質問ができる人が身近にいるのなら、その人に相談しながらしっかり学んでいきましょう。もしそういった人が周りにいなくても、オンラインスクールを利用して先生から学べば、その分スムーズに学んでいけます。的確に成長していきたいなら、教えてもらえる人を確保することが大切です。
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今の自分に必要なことを学ぼう
この記事では、自分にあった学びを見つける方法を2つ紹介してきました。まずは紙とペンを取り出して(もちろんパソコンやケータイでもOKです!)、「つまづいたことや困ったこと」か「自分がなりたい姿」を書き出してみましょう。
遥かに遠い将来のことを深く考えたりするより、今の自分が思う気持ちを大切にしましょう。今の自分が書き出したことから考えていけば、自分に合ったわくわくする学びがきっと見つかりますよ。