社会人ならではの勉強のポイント~挫折しないための目標とスケジュールの立て方

社会人の勉強 挫折しないためのポイント

 「資格を取りたい」「スキルアップしたい」そう思って勉強を始めたものの、気づけば忙しさに追われて後回しに、そんな経験がある人もいるでしょう。

 勉強だけに集中できる学生時代とは違って、仕事やプライベートと両立しながら進める社会人の勉強には、押さえるべきコツがあります。そのコツとは、「なんとなく始める」のではなく、続けられる目標とスケジュールを設計し、質問できる環境を整えることです。

 この記事では、社会人の勉強に必要な、続けられる目標とスケジュール、環境の設計について詳しく紹介します。

目次

社会人が勉強に挫折してしまう原因

勉強する社会人と挫折経験がある人

仕事や生活が忙しくて

 社会人が勉強に挫折しやすい理由の一つに、仕事や生活が忙しく、勉強の時間を確保しにくいことが挙げられます。とくに、業務の繁忙期などで残業が増えると、勉強時間を確保するのが難しくなります。さらに、家庭では育児や家事との両立などで、自分の時間を確保しづらくなります。

 そんな時に「1日30分でも勉強しよう」と思っても、仕事と生活に疲れてしまって、勉強が後回しになってしまうでしょう。そして、「今日は仕事が忙しかったから、明日勉強しよう」と思っているうちに、学習習慣が途切れてしまうのです。

モチベーションが保てなくなって

 モチベーションが保てなくて挫折してしまうという人もいます。社会人になってからの勉強やスキル習得は、ある程度の時間がかかるもので、すぐに成長を実感できない場合があります。そんな時、「本当に意味があるんだろうか?」と疑問を持ってしまうでしょう。

 「とりあえずスキルアップしたい」「何か勉強しなきゃ」という漠然とした理由で勉強を始めていたり、資格取得・転職・昇進といった明確なゴールがなかったりすると、モチベーションが保ちづらくなり、日常の忙しさに流されてしまいやすいのです。

勉強の内容につまづいて

 勉強の内容につまづきやすい点も、社会人が勉強に挫折してしまう理由の1つです。学生の頃と違って、社会人は勉強を1人で進めることが多いでしょう。そのため、分からない部分があっても誰かに相談できず、そのまま挫折してしまうことがあるのです。

 また、教材も学校が用意してくれるわけではないので、基礎がないまま難しい教材を選んでしまったり、効率の悪い勉強方法をしてしまったりすることもあります。そうすると難易度が高く、理解するのに時間がかかってしまいやすく、「自分には向いていないんだ」と感じて諦めてしまうのです。

挫折しないための目標設計のポイント

目標立てて勉強している社会人

なぜ学ぶのか?を明確にする

 勉強を始めるときに大切なのは、「なぜやりたいのか?」「何のために学ぶのか?」をはっきりさせること。ただ漠然と「勉強しなきゃ」「周りもやっているから自分も」と思うだけでは、途中でモチベーションが続かなくなってしまいます。

 例えば、「キャリアアップのために資格を取りたい」「仕事で必要なスキルを身につけたい」「副業に活かしたい」など、自分にとって本当に必要なことを学ぶことで、勉強の意義を感じやすくなります。

 また、目標設定が極端に大きすぎると、「達成までの道のりが長すぎる…」と感じ、途中で挫折しやすくなります。例えば「副業で食べていけるようになりたい」と最終目標をいきなり掲げるのではなく、「そのためにまずはWebデザイン基礎を学びきる」「月に1回副業を受けられるようになる」と細かく刻んでいきましょう。具体的で達成可能な目標を設定することが重要です。

 目標を明確にすれば、学習の進捗が把握しやすくなり、達成感を得ながら続けることができます小さな成功体験を積み重ねながら、無理なく勉強を続けられるように整えましょう。

どんな状態になりたいのか?をイメージする

 勉強を始めるときに大切なのは、「何を学ぶか?」だけでなく、「学んだ結果、自分がどうなりたいのか?」という具体的なゴールを決めることです。

 例えば、単に「英語を勉強する」と決めるのではなく、「仕事で英語のメールをスムーズに書けるようになる」「海外のクライアントと英語でやりとりできるようになる」といった具体的な目標を設定してみましょう。そうすれば、「ライティングを重点的に勉強しよう」といった勉強の方向性がはっきりし、やるべきことが明確になります。

 目標が曖昧だと、「どこまで勉強すればいいのか?」が分からず、途中でモチベーションが下がってしまうこともあります。しかし、目指すゴールが明確であれば、「ここまで頑張ればいい」と学習の道筋が見えるため、継続しやすくなるのです。

 目標を決めるときには、自分が目指す姿を考えて、「○○ができるようになる」といった、具体的なスキルや状態をイメージしてみましょう。

いつまでに学ぶのか?を計画的にする

「いつまでに学ぶのか?」を決めて、計画的に学習を進めよう

 勉強を続けるためには、「何を学ぶか?」だけでなく、「いつまでに学ぶのか?」という期限を設定することも重要です。目標に期限がないと、「まだ時間があるから」「忙しいから今日はやらなくてもいいか」と先延ばしにしてしまい、結局、勉強が進まなくなることもあるのです。

 例えば、「半年後の試験に合格する」「3ヶ月後には基礎をマスターする」といった具体的な期限を設定すると、逆算してスケジュールを立てやすくなります。さらに、週ごと・月ごとに小さな目標を設定すると、無理なく進めやすくなるでしょう。

 目標を達成するには、学習のゴールだけでなく、期限を明確にすることが大切です。「いつまでに学ぶのか?」を決めて、計画的に進めていきましょう。

学習スケジュールの設計ポイント

スケジュールを立てて学んでいる社会人

勉強のハードルを下げて、勉強を習慣化する

 社会人が勉強を続けるためには、最初から無理のない計画を立てることが大切です。

 「毎日3時間勉強する」「必ず10ページ進める」などの厳しいスケジュールを設定すると、仕事が忙しかったり体調を崩したりした時にはどうなるでしょうか?

 どんなに熱心に決めたスケジュールも、仕事やプライベートの都合で達成できない日が出てきます。その結果、「計画通りにできなかった」と自己嫌悪に陥り、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。

 そこでおすすめなのが、勉強のハードルを下げることです。例えば、「1日15分だけ勉強する」「通勤時間に単語を5つ覚える」といった、小さな目標を設定することで、気軽に取り組めるようになります。短時間でも毎日続けることで勉強の習慣が身につき、徐々に学習時間を増やしていくことも可能になります。

 大切なのは、「長時間やること」ではなく「続けること」です。まずは無理のない範囲で習慣化し、少しずつ学習ペースを上げていきましょう。

スキマ時間を活用する

 社会人は仕事が忙しく、学生時代のようにまとまった勉強時間を確保するのが難しいでしょう。そんなときは、スキマ時間を活用して勉強していきましょう。

 例えば、通勤電車の中でスマホの学習アプリを使う、昼休みに資格試験の問題を1問解いてみる、移動中に英語のリスニングを聞くなど、短時間でもコツコツ勉強を積み重ねられます。

 「1時間以上の勉強時間を確保しないといけない」ということもないので、忙しい日でも無理なく勉強を続けられるでしょう。

活用できる時間スキマ時間でできる勉強の例
通勤時間・移動時間・電車やバスの中で、学習アプリや電子書籍で勉強する
・英語やビジネス書のオーディオブックなどを聞きながら出勤
仕事の休み時間・昼休みに参考書や問題集を読んで1問解く
・休憩時間に単語を1つ覚える
料理や掃除などの家事の時間・オーディオブックやオンライン講座を聞きながら家事をする
待ち時間・待ち合わせ前の時間を使って記事を読む
・病院や役所での待ち時間に電子書籍で学ぶ
朝の時間・寝る前の時間・朝の準備時間にニュースや専門分野の情報をチェックする
・早起きして参考書を読む
・寝る前にその日学んだ内容を振り返る

1週間ごとにスケジュールを決める

 社会人は予定が変わりやすく、突発的な残業や急な用事が入ることは日常茶飯事です。そのため、「毎日、帰宅後に1時間勉強する」といった厳密なスケジュールを立てると、計画通りに進められなくなり、途中で「もう無理だ」と諦めてしまう原因になります。

 また、学習を進める中で、思ったよりも理解に時間がかかることもあります。特に新しいスキルや資格の勉強では、難しい問題にぶつかることも少なくありません。余裕のないスケジュールを組んでしまうと、予定が遅れたときにリカバリーできず、「もういいや」と挫折してしまうこともあります。

 そこで大切なのが、柔軟に調整できるスケジュールを立てることです。例えば、「1日2ページ進める」ではなく、「1週間で10ページを終わらせる」と長めのスパンで目標を決めてみましょう。多少の遅れが出ても、取り戻しやすくなります。

 さらに、週に1〜2日は勉強をしない「予備日」を作っておくと、仕事やプライベートの急な予定が入ったときにも遅れを取り戻しやすくなります。スケジュール通りに進んでいたら、予備日をリフレッシュや復習に使うといいでしょう。

 無理のないスケジュールを立てることで、学習を継続しやすくなり、挫折せずにスキルアップを目指せます。「完璧にやろう」と思いすぎず、余裕を持った計画を立てることが、長く続けるコツです。

挫折しないために学び方を考える

質問できる環境で学んでいる社会人

疑問点をすぐに聞ける環境を作ろう

 疑問点をすぐに聞ける環境があれば、スムーズに学習を進められます。

 勉強していて難しい部分にぶつかった時、聞ける人がいなければ、自分で調べるしかありません。しかしそれで間違った知識を覚えてしまったり、理解できずに挫折してしまったりすることも少なくありません。そういったことを避けるためにも、疑問点をすぐに聞ける先生は重要です。

 身近に聞ける人がいればその人にお願いするのもいいでしょう。しかし、そういった人がいない場合には、オンラインスクールがおすすめです。オンラインスクールを活用すれば、専門知識を持った先生が質問に答えてくれます。つまづきが理解が深めるきっかけになり、挫折を防ぐことができるでしょう。

 また、先生から直接学ぶことで、自分では気づけないポイントや実践的な知識を学べるのも大きなメリットです。間違った内容を覚えることもないので、効率的にスキル習得ができるでしょう。学習サポートが受けられる環境を整えることをおすすめします。

独学とオンラインスクールの違い

 勉強を始めるとき、「独学で進めるべきか、それともオンラインスクールを利用するべきか?」と迷う人も多いでしょう。それぞれの学び方にはメリットがありますが、「挫折しにくい」という点では、オンラインスクールのほうが有利 です。

オンラインスクールの特徴

疑問をすぐに質問できる
学習カリキュラムが整っているため効率的に学べる
仲間や講師がいるため、モチベーションを維持しやすい
費用がかかる

独学の特徴

自分のペースで学べる
費用を抑えられる
疑問が出たときに解決するのに時間がかかる
モチベーションが下がると続かなくなる

 独学は自分のペースで学べ、費用が抑えられるというメリットがあります。しかし、「分からないところでつまずく」「モチベーションが続かない」 という理由で途中で挫折してしまう人も少なくありません。

 一方、オンラインスクールは、学習のサポートが充実しているため、つまずいたときにすぐに解決でき、モチベーションを維持しやすい のが最大のメリットです。「一人では続けられるか不安…」という人は、オンラインスクールを活用することで、より確実にスキルを身につけることができます。

 どちらの学習方法が自分に合っているかを考え、無理なく続けられる方法を選びましょう。

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