この記事では、習慣化が苦手な私が習慣化できるまでに試した、いろいろなコツを紹介します。なかには、習慣化に「役立たなかったな」と思うものもありました。そういったものも、なぜ役立たなかったのか?も解説したいと思います。
私はとにかく習慣化が苦手です。どれくらい苦手かというと、子どもの頃、夏休みの宿題の日記は、必ず8月末にまとめて書いていました。毎日少しずつやっていれば大したことのない日記。数々の宿題の中でもとくにこれが苦手で、ついつい後回しにしてしまい、毎年泣きを見てきました。
大人になった今でも、毎週やるような業務も念のためアラームをかけておく始末。さらに、検定試験を受けることになり、仕事外の時間で勉強しないといけなくなりました。当然、検定日は決まっているので、勉強の習慣化は必須です。
ここで、克服してやる……そう思って「習慣化 コツ」で検索すると、「習慣化すると自信がつく!」「目標に近づける!」なんていう「習慣化した場合のメリット」が出てきてびっくりしました。「どんなにメリットを知ったって、習慣化できるならしているわ!!!」と、始める前から敗北感を味わいました。
ほかにも、「まずはやるべきことを具体的に書き出そう!」なんて、オリンピックの走高跳のバーなのか?ってくらい高いハードルまで出てきて、思わず「そんなことするから、三日坊主に終わるんだ!」と叫んでました。
そんな私が習慣化するまでに試したことは、習慣化が得意な人から見ると大したことないかもしれません。ただ、私と同じように苦手な人に少しでも参考になればと願います。
習慣化が得意な人にアドバイスをもらう
突然ですが、私には習慣化が得意な友人がいます。必要とあらば何でも習慣にしてきた友人は、働きながら1から英語を学び、憧れの翻訳を始め、かと思ったらそこにゲームの趣味も加わり、かれこれ数年間、勉強もログインボーナスも欠かさない生活をしています。
仕事も学びも遊びも全力な友人に、アドバイスをもらうことから始めました。そしてもらったアドバイスは、次の3つでした。
とりあえず「やってみる」
「目標が高すぎるんよ。最初は「やること」を目標にするのがいい」
「やることが目標って……あまりにも目標として低すぎない?」
「毎日やりつづけるのが苦手なんだから。まずは「やること」からでしょ」
習慣化のためには、具体的な目標は持った方がいい、とよく目にしました。ただ、習慣化が苦手な人には、それすら大きすぎる目標だったのかもしれません。まずは、達成できそうな最低限の目標を組む。そして、それが達成できたら喜ぶ。それくらいのスモールステップなら、なんだか私でもできそうな気がする。
「やれたら、まずはそれだけですごいでしょ。やる気なんて待ってて出るもんじゃないし。」
まさにその通りです。
他の習慣とくっつけて行う
「他の習慣と一緒にやったら、習慣になりやすいよ?」
「何かをしながら勉強するのって、あんまりイメージできないんだけど」
「毎晩、紅茶を飲んでるんだけど、その時間は必ず英語の本を読むことにしてた。あと、台所に立つときは、英語の動画を流して聞くとか。」
「勉強するぞ!」と思ったら、つい「勉強だけに集中しなくては!」と思ってたけど、習慣化を目指す上では必須ではないようです。今ある習慣にプラスアルファするだけなら、なんだかできそうな気がします。
誰かと一緒にやる
「あとは、誰かと一緒にやるのは、モチベーション維持できるよ」
「大人になると、なかなか集まって勉強できなくない?」
「通信を繋いで勉強会するとか、SNSで「これだけできた!」を発表し合うとかでいいんだよ。一緒に頑張ってる感もあるし、見張られてるから辞めるのにも勇気がいる」
SNSを見ていると「今日の勉強、これだけできた!」と投稿している方をたくさん見かけます。日記やメモみたいに使っているのかなと思ってましたが、どちらかというと「仲間と一緒に勉強している」感じが強いのかもしれませんね。SNSを使えば、身近に勉強している人がいなくても、仲間と共に頑張れそうです。
習慣化が苦手な私がなんとか習慣化するまで
アドバイスももらったので、実際に勉強を習慣化するべく実践することにしました。ここからは、何を実践したのかと、その結果どうだったのかを紹介します。
とりあえず「やる」という具体的な目標を立てる
友人のアドバイスを踏まえて、とりあえず毎日「やる」ことを目標にしました。必ず毎日テキストを開いて、1分でもいいから勉強する。これなら、なんとか私にもできそうです。
そういえば、「習慣化 コツ」で調べると、「具体的な目標を立てることが大事」とよく見かけました。「やることを書き出す」「やるべきページ数を決めて、その通り進める」といったことが、毎日続く気がしない人は、「やる」ことを目標にしてスタートするといいのかもしれません。
通勤しながら勉強をしてみる
友人からの2つ目のアドバイス「他の習慣とくっつけて行う」を実行するべく、通勤時間を勉強時間とすることにしました。数日実行してみましたが、私の場合は頓挫してしまいました。なぜなら、私の通勤時間は短い乗り換えが続きます。テキストを開いて読み始めたと思ったら乗り換え……となるので、あまり集中して勉強できなかったのです。
ある程度時間をとって勉強できる方が性に合ってると思ったので、最終的に次のように勉強していました。
- 仕事の昼休憩時間
- お風呂の時間(入りながら、昼に読んだ部分を思い出す)
- 寝る前の読書時間(好きな本の代わりにテキストを読む)
お風呂の時間は、その日覚えたことを思い出す小テストのように使っていました。もし思い出せない部分があれば、「答えなんだっけ…すぐテキストで確かめたい!」となるので、自然と勉強時間に突入できました。
SNS上で誰かと一緒に勉強する
友人からの3つ目のアドバイス「誰かと一緒にやる」を実行するべく、SNS上に進捗をメモしようと思いました。ただし、これも挫折してしまいました。なぜなら、「毎日勉強をすることが目標」というレベルなので、書けるような進捗がほとんどない日もあるのです。なんて書いていいかも分かりませんし、それをSNS上に書くのは気が引けました。
また、SNSに毎日投稿する習慣がない上、SNS上で同じ検定の合格を目指している人を見つけられなかったのも大きいです。受験者数が多い検定や資格であれば、ハッシュタグを使って勉強の進捗を上げている人も多いのですが、私の場合はそうではありませんでした。
結局、SNS上で誰かと一緒に勉強するのは、私には向いていませんでした。むしろ、同じ場所・同じ時間で、見張ってくれるものが必要……
その結果、目の前に見張りを置いて勉強する方向にシフトすることにしました。まるで「ベンキョウ ススンデルカ…?」と言われているような視線。何かに見張られていると勉強が進むので、結局、家で勉強する時はこのスタイルを貫いていました。
たまにはできない日もあっていいと思う
アドバイスを踏まえて何日か勉強を続けていましたが、できない日もありました。そんな時には「たまにはそんな日もある」と思うようにしていました。
習慣化を目指し始めたばかりなので、できない日もあって当然と考えて、逆に勉強できた日は「今日の私は勉強したぞ!!!」と褒める。即効性を求めないのは、モチベーションを維持するためにも一番重要な気がします。
周囲に宣言する
「習慣化 コツ」で調べたときに意外と見かけたのが「周囲に宣言する」というもの。「検定合格するために、毎日勉強します!」と周りに宣言すれば、言った手前、後に引けなくなるというものです。
私は「「やる」が習慣化できたかな?」と思った頃に、周りに宣言しました。確かにやる気が高まりますし、「じゃあしばらくは遊びに誘わないでおくよ」「検定が終わったら、気になるって言ってたお店に行こう」というように、周囲からの協力も得やすくなりました。
私の場合にはうまくいきましたが、自分を追い込んで逃げ場を無くすので、向き・不向きがある気もします。
毎日できるようになったら、目標を再設定する
「毎日やる」ができるようになってきた時に、目標を再設定しました。検定までの日数と、テキストのページ数などを加味して、1日あたりに勉強するべき量を決めました。
習慣化を目指して勉強を始めたときには、1日のノルマを決めて進めるなんてとてもできない!と感じていましたが、勉強がほぼ習慣化できた今なら、ノルマを決めて進められるだろうと思いました。
ただ、検定に向けてすることと言えば、テキストを読み込んで必要事項を覚えることと、問題を解くことくらいだったので、わざわざ「やるべきことを書き出す」まではしませんでした。
好きなことをしながら勉強をする
「他の習慣とくっつけて行う」の派生で、「好きなことをしながら勉強すれば、より習慣化しやすいのでは?」と思ってやってみました。これが私には当たりでした。
私の好きなことは、「ベランダにイスを出して座ること」と「散歩」。どちらも休日にはよくやっています。これまでは、ベランダでお茶を飲んだり、ただぶらぶらと歩いたり、リラックスするだけの時間でした。この時間に勉強してみたところ、意外と捗りました。散歩途中で見つけたベンチに座ってテキストを読むのにハマり、ときには勉強するために散歩するまでになりました。
イレギュラー時のルールも作る
「できない日があってもいい」と思ってやってきましたが、1日あたりの勉強量を設定したので、できそうにない日にどうするのかもルール化することにしました。
まずは、どうして「できない日があるのか?」を考えてみました。私の場合は、「仕事から帰る時間が遅くなった」時や、「疲れてすぐ寝てしまった」時に、勉強できていませんでした。なので、仕事から帰る時間が遅くなった時は、いつもより半分の勉強量でOKとすることにしました。また、疲れて寝てしまった時には、翌日に2倍勉強することにしました。
イレギュラーの場合のルールも作ったことで、ペースを大きく崩さずに勉強を続けられました。
成長が目に見えるようにする
「毎日練習したらうまくなった」「勉強したら高得点が取れた」というように、成長が実感できると、どんどん楽しくなってきます。そういった成長が見えるように工夫をしました。
その工夫の1つが「苦手部分のページにフセンを貼り、できるようになったら外す」。テキストにべたべたとフセンを貼り、覚えたら外していきます。すぐに苦手なページが開けるだけでなく、テキストが徐々にすっきりしていくので、「勉強して覚えられてきた」「全部覚える日も近い!」とモチベーションを保てました。
私は検定の内容的にノートを作ったりはしませんでしたが、勉強専用のノートやペンを作るのもいいでしょう。学生時代、ノートやペンを使い切りそうになると「たくさん勉強したな…」と思ったりしませんでしたか?自分のやってきた積み重ねが可視化されて、習慣化の成長が感じられるでしょう。
習慣化の難易度は人それぞれ
勉強の習慣化を目指して、いろいろとやってきました。ここでは、実際にやってみて気付いたことや「こうした方がいい!」と思ったことを紹介します。
自分の性質によって変わる
習慣化が得意かそうでないかによって、習慣化にかかる時間や難易度は変わってくると思います。私は習慣化がとても苦手なので、最初の頃は「やる」ができない日もありました。ただ、そういった時でも、あえて「そういう日もある」と軽く考えることで、モチベーションを落とさずにいられました。
習慣化できていない段階から、毎日のノルマを決めてしまうと、逆効果でしょう。他の人と比べたり、思うようにいかなかったりして、モチベーションを下げてしまうと、元も子もありません。あまり自分を追い込み過ぎないようにして、最初のうちは軽い気持ちで進めるのがいいでしょう。
習慣化する内容によって変わる
習慣化する内容が、得意なものかそうでないかによっても、難易度は変わるでしょう。私は、勉強はあまり苦ではないので、なんとか続けられて、1か月程度で習慣化できました。今現在は、苦手な運動を習慣化しようとしていますが、なかなかすんなりといかず四苦八苦しています。
また、自分の性質や考え方を変えるのも大変でしょう。「ネガティブだからポジティブになろう!」と思っても、やはり時間がかかるのではないかと思います。
「苦手なことができるようになりたい」「考え方を変えたい」といった場合には、長期戦になると思って向き合うのがいいでしょう。
期日が決まってるなら、早めに着手を
今回は勉強の習慣化に焦点を当てて見てきましたが、勉強の最終目標は「検定試験の合格」でした。検定試験のように、習慣化した結果を発揮する期日が決まっている場合は、早めに着手する方がいいでしょう。「とりあえず毎日勉強できるようになってきたけど、検定試験に間に合わない」では、一夜漬けとあまり変わりません。
私の場合は、1か月程度で「やる」という習慣は身につきました。習慣化に3ヶ月はかかるかもしれないと思っていたので、かなり早めにスタートしていたのですが、そのおかげでゆったりとしたペースで勉強できました。
人によって習慣化の難易度は違います。だからこそ、期日が決まっていることを目指すなら、余裕を持って着手しましょう。
習慣になってきた!という達成感を味わおう
習慣化を目指して行動してみて思うのは、できた時の達成感が大きいこと。「勉強が習慣になってきた!」と思えた時には、成長を感じられて嬉しかったです。その後、なんとか検定にも合格できました。今は、検定勉強の時間を、仕事に関わる知識を学んだり情報収集をしたりする時間として使っています。
習慣化を目指したけど、1人ではなかなか難しいという人は、スクールに通うのも1つの方法です。現在では、オンラインスクールでも専属メンターがついて勉強習慣からサポートしてくれるものもあります。仲間と一緒に勉強できるところもあるので、挫折しにくくなるでしょう。
すぐに結果が出ないと、苦しく感じる人もいるかもしれません。でも、「できない時もある」「苦手なことは、もともと習慣化に時間がかかるんだ」と思ってやっていきましょう。自分を大事にしながら進めていくことが、習慣化継続のポイントだと思います。
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