社会人になると、必要な知識を本から学ぶこともあります。読書が苦手な人にとっては、「やらなきゃいけないけど…やっぱり無理!」と思うかもしれません。
私は大学図書館で働いていたことがあるのですが、その時によく出会ったのが「読書は苦手だけど、勉強のためにしぶしぶ図書館に来た」という学生たちです。「無理してまで読書しなくてもいいんじゃない?」とも思いますが、学生も社会人も「勉強で読まないといけなくて…」ということもあるでしょう。
そういった人たちと話して気付いたのは、読書に苦手意識を持つ人には、真面目な人が多いこと。「こうやって読まなくては」というルールに縛られていることが多いのです。ただ、そういう人は考え方を少し変えるだけで、本がすらすらと読めるようになることもあります。
この記事では、図書館で働いていたときに見かけた、読書が苦手な人のパターンと、パターンごとの解決法を紹介します。また、本が読みやすくなる心構えや、読書以外の勉強方法も紹介します。
本が読めないあるあると読みやすくする方法
何を読んでいいかわからない
図書館で働いているときに一番出会ったのが「読むべき本がわからない」という人。そんなときは、次の3つから選ぶのがおすすめです。
人のおすすめを読んでみる
人におすすめを聞いてみるのはアリです。例えば、仕事ができる先輩が身近にいたら、仕事のためにどんな本を読んだのか聞いてみましょう。きっと、読んで役に立った本を進めてくれるでしょう。また、「あの人が読んだ本だ」と思うと、意外と読めたりしますよ。
ランキング上位の本を読んでみる
本屋やオンラインショップには、大抵ランキングがあります。そのとき人気なものを、まずは手に取ってみるのもいいでしょう。多くの人に支持された本が上位にあるので、多くの人が今おすすめする本が読めますよ。
古典を読んでみる
本は毎年何千冊も出版されます。でも、残る本はごくわずかです。古典は、そんな中でも何年も残ってきた実績がある本です。
ただ、書かれた時代が違うから、読みにくいと感じることもあるかもしれません。古典を読むときは解説がある本を選んだり、解説本と一緒に読むのがおすすめです。
言葉が難しい
「言葉が難しくて、読むのを止めた」という人もたくさんいます。
本のなかには、専門用語が多く使われるものもあります。もしあなたが初心者で、1から学ぼうと思っているのに、難しくて読むのを止めたのなら、それは正解です。きっとその本は、あなたに合っていないのです。
難しくて読書を止めた人は、初心者向けの本や、たくさんの絵で解説されている本、マンガで描かれたものを選んでみましょう。これらの本は読みやすいのでおすすめです。知識がついてきて、読書にも慣れたら、活字が多い本にチャレンジしていくといいでしょう。
本に集中できない
「本に集中できない」という人は、読む環境作りから始めましょう。
ケータイが手元にあると、つい触りたくなってしまいます。近くで誰かが話していたり、動画がついていたりすると、音に気を取られるでしょう。ほかにも、これからやるべきことが残っていると、気になってしまいがちです。
やるべきことを済ませて、ケータイのない静かな場所で本を開いてみましょう。意外と集中しやすいですよ。
読んでも覚えられない
「読んでも覚えられなくて、読書が苦手」という人もいます。
本を読んでも覚えようとしなくて大丈夫です。ときどき、しおりに重要なポイントや登場人物の名前が書いてある本もありますよ。それは、読者が読みながら忘れてしまいやすいものだからです。
忘れたのなら、繰り返し読めばOKです。もしも大切な部分があれば、ノートにメモしたり、フセンを貼っておくといいでしょう。そうすれば、忘れても繰り返し確認できます。
興味が持てない
「興味がない本を読んでいる」という人もいます。
興味が持てそうな本を選んで読んでみましょう。ただ、会社から言われて勉強するときは、興味が持てなくても本を読まないといけないかもしれません。同じ事柄を解説していても、本を変えたらすんなり読めたということもあります。1冊を読むことに縛られずに、いろんな本を見てみるのはおすすめです。
先入観を捨てよう!本を読みやすくするポイント
1字1字読まなくてOK
読書は、すべての文章を完璧に読もうとしなくていいものです。1字1句逃さないように読むと、過度な集中力を使うので、読書に疲れてしまう人もいます。
読み飛ばしてもOK。スマホ記事を読むみたいに、ざっと読んでみるのもOKです。目次でざっと全体を把握して、中身を読んでみましょう。全く知らない専門的な内容だと難しいかもしれませんが、そうでなければなんとなく内容が掴めるはずです。
数冊を同時に読んでOK
「今読んでる本が読み終わらないと、次の本は読めない」なんてことはありません。
本は数冊を同時並行で読んでもOKです。私も、読んでる本に飽きたら、別の本に移ったりもします。その日の気分で読む本を変えたりもします。音楽も「今はこっちの曲を聴きたい気分」と変えたりしますよね。読書も同じです。
全部読まなくてもOK
「一度本を読み始めたら、最後まで読まないといけない」と思っている人もいますが、そうではありません。例えば、辞書は必要な部分だけ読むものです。普通の本もそうだと割り切るのも1つの方法です。
「必要な情報が得られたら、読むのを止めてもいい」と考えて、気軽に本を読んでみましょう。
理解できない部分があってもOK
理解できなくても、そのまま読んでみましょう。「理解できないと、先に進んではならない」「本を読んだらすべてを理解できないといけない」と思っている人もいますが、そうではありません。
立ち止まって考えたり、なんとか理解しようもう一度読んでみたりと、丁寧に読むことは大切ですが、それが逆にストレスになり、苦手意識に繋がっているかもしれません。
もう少し先を読んでみると理解できるかもしれません。一旦、そのまま読んでみましょう。
読書に頼らない方法もある
読み飛ばしたりしてもいい、読み終えなくてもいい、そんな気楽な気持ちでできるのが読書です。
それでも、「しっかりと勉強したいから、読み飛ばすなんてできない!」と思う人や、どうしても気になってしまって「本を読んでいられない!」という人は、読書以外の方法を探してみましょう。
オーディオブックで聞いて学ぶ
オーディオブックとは、耳で聞く本です。プロのナレーターや声優が本を読みあげてくれるので聞きやすく、活字を目で追わなくても本が読めます。
- 何かをしながら学べる
- 自然とイメージを膨らませられるようになる
- プロによる朗読で聞きやすい
- 図で解説してほしい内容には向かない
- パラパラと読み飛ばしたり、読み返したりしづらい
- フセンを貼ったり線を引いたりできない
オーディオブックのポイントは、他のことをしながら本が読めること。通勤時間やランニングタイム、料理の時間などでも、効率的に学べます。ただ、絵や図がないので、図で解説してもらいたい内容には向きません。
ビジネスに役立つ考え方を学びたいというときには、おすすめの方法です。
audiobook.jp
「audiobook.jp 」は、日本語の本をたくさん扱っているサービスです。特にビジネス書のラインナップが豊富なので、「ビジネスに役立つ考え方を学びたい!」という人にはおすすめです。
無料体験期間もあるので、これまでオーディオブックを使ったことない人でも始めやすいのが特徴です。
オンラインスクールで動画や人に学ぶ
動画を見て学んだり、人に教えてもらって学べる、オンラインスクールもおすすめです。好きな時間・好きな場所で学べるサービスは、たくさんあります。
- 動画を見たり人に教えてもらったりして勉強できる
- プロによるサポートが受けられる
- 好きな場所・好きな時間に学べる
- ネット環境が必要
- スクールによっては費用が高額になる
本より動画が好き!という人は、オンラインスクールがおすすめです。コミュニケーションが学べるスクールや、ビジネススキルが学べるスクールなど、種類が多いのも特徴です。
0からスキルを身につけて、副業で経験を積める「副業スクール」なんていうものもあります。
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コミュトレ
「コミュトレ 」は、コミュニケーションに特化したビジネススクールです。論理力、プレゼン力、営業力、マネジメントスキル、人間関係構築力などを、実践しながら学べます。
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Schoo
「Schoo(スクー) 」は、いろんなビジネススキルが学べる、ライブ動画スクールです。いろんなコンテンツが毎日配信されます。たった月額980円で、8000本以上の多彩なジャンルの授業が見放題です。
ビジネススキルだけでなく、今おすすめの資格を紹介・解説する授業や、資格試験対策をメインにした授業もあり、最新の試験対策も学べます。
気楽な気持ちで本を手に取ってみよう
「本をしっかり読まないと!」「勉強して活かせるスキルを身につけるんだ!」と意気込みすぎると、ストレスになってしまいます。まずは、気楽な気持ちで本を手に取ってみてはいかがでしょうか?
もしも「やっぱり読書は苦手」と思っても、今はオーディオブックやオンラインスクールなど、いろんなサービスがあります。自分に合った方法で学ぶことも視野にいれて、楽しく学んでいきましょう。